手のしびれについて

手足のしびれ・神経痛の患者様の声

頚椎(首)の障害によるもの

下記のような症状が原因となります。

筋肉・靭帯による神経の圧迫によるもの

手根管症候群

原因

手のしびれの原因として一番多い原因です。手根管症候群は原因不明のケースも結構あるのですが、何らかの原因で手根管を構成する横手根靭帯が緊張し手根管が狭くなり、正中神経が圧迫されることで痛み、しびれが出るようになります。親指から薬指にかけて痛みが出ますが、小指と手の甲には出ないのが特徴です。

手根管症候群の原因 手根管症候群の原因

肘部管症候群

原因

肘関節の前方に存在するオズボーン靭帯による尺骨神経の圧迫が原因でしびれが発生します。
薬指の半分にしびれが出ます。

肘部管症候群の原因 肘部管症候群の原因

円回内筋症候群

原因

正中神経が肘関節の前方に存在する円回内筋により圧迫されることが原因です。
親指、人差し指、中指にしびれが出ます。

円回内筋症候群の原因

胸郭出口症候群

原因

首の近辺で腕に向かう血管、神経の束が圧迫されることによってしびれが出ます。胸郭出口症候群を起こす原因はいくつかあります。

特長と症状
  • 斜角筋症候群
    →前斜角筋と中斜角筋の間で圧迫がある
  • 肋鎖症候群(ろくさしょうこうぐん)
    →第1肋骨と鎖骨の間で圧迫がある
  • 過外転症候群
    →小筋肉による圧迫がある
  • 頚肋症候群(けいろくしょうこうぐん)
    →頚椎の肋骨によって圧迫がある

※なで方で首の長い20代の女性によく見られる症状です。

胸郭出口症候群の特長・症状 胸郭出口症候群の特長・症状

当院での治療

筋肉・靭帯の緊張による神経の圧迫で起こるしびれであれば、その緊張を取ってやればしびれは軽減・消失します。
ただ、患者様をみていると根本的原因は頚椎(首)にあり二次的に筋肉・靭帯の緊張が発生しているように見受けられます。ですので、筋肉・靭帯の治療に合わせて頚椎の治療も行うことがあります。

  • 筋肉・靭帯による神経の圧迫の治療の様子1
  • 筋肉・靭帯による神経の圧迫の治療の様子2

※その他、脳梗塞等でも手のしびれは発生します。
・ふらつき・めまい・手足の先を動かしづらい・喋りづらい・手(指先)のしびれ・ぼーっとしてしまう
これらの症状が出たら何をおいても病院を受診してください。脳梗塞はある日突然あなたを襲います。

足のしびれについて

腰椎(腰)の障害によるもの

下記のような症状が原因となります。

筋肉・靭帯による神経の圧迫によるもの

ハンター管症候群

太ももの内側を走る神経である伏在神経は内転筋管(ハンター管)と呼ばれる筋肉で構成される管を通り、足の下の方へと降りていきます。ハンター管症候群とはハンター管を構成する内転筋の緊張により伏在神経が圧迫され膝からふくらはぎにかけてしびれが発生するものです。

ハンター管症候群

足根管症候群

足根管症候群とは手でいうところの手根管症候群に似ていて、足にあるトンネルの中を通る神経が圧迫されて起きる疾患です。ふくらはぎから足関節の方へ向かって下りてきた後脛骨神経は、足関節の内くるぶしの付近で枝分かれをして、足の裏の感覚をつかさどります。
足関節の内くるぶし付近では、屈筋支帯により構成される足根管というトンネルが存在して、後脛骨神経がその中を通ります。そこで圧迫を受けると、足の裏がしびれるというのが足根管症候群の症状です。

足根管症候群

モートン病

足の裏のしびれ感や痛みの中で、多く見られるのが「モートン病」です。靴が原因であることが多く、足の裏の先端に繰り返される衝撃があると、指の骨と骨の間にある滑液包と呼ばれるクッションに炎症が起こって、指神経が圧迫されて指がしびれる症状が出てきます。
モートン病の症状は、右の図の赤い×印のところをおさえると痛み、オレンジ色の部分がしびれたり、感覚が鈍くなっています。特徴としては第3趾と第4趾の間または、第2趾と第3趾の間に発生しやすく2本の趾にまたがってしびれが出てきます。

モートン病

当院での治療

手のしびれの治療と同様に筋肉・靭帯の緊張による神経の圧迫で起こるしびれであれば、その緊張を取ってやればしびれは軽減・消失します。

治療の様子

神経痛について

原因による神経痛の分類

三叉神経痛

原因

三叉神経痛は顔面に鋭い痛みが生じる疾患です。顔の片側のある部分に電気が走るように痛み、ひどいときは食事をすることもできません。痛みは常時あるわけではなく、食事、歯磨き、洗顔、髭剃り、会話などで誘発されます。初期には、部分的に鈍痛を感じる程度ですが、進行するにしたがって堪え難い激痛が走るようになり、日常生活に大きな影響を与えます。

三叉神経痛
●三叉神経痛とはどんな神経か?
三叉神経は脳神経のなかで最も大きな神経です。
その名の通り、眼神経、上顎神経、下顎神経の三つの感覚神経に分かれています。なお、下顎神経には運動神経も入っています。
三叉神経痛について

当院での治療

鍼の独特な鎮痛作用を利用して激しい三叉神経の痛みを緩和し完治させることができます。当院での今までの治療成績せは三叉神経痛に対して短期間での鍼灸治療の治癒率は90%以上となっております。私の臨床的な経験から言うと、三叉神経痛は鍼灸治療の効果がもっとも上がりやすい神経性疾患の一つであり、内服薬のように疲労感、ふらつきなどの副作用が出る心配もなく、身体に余計な負担をかけることもありません。リスクのない効果的な治療法ですのでお勧めします。

肋間神経痛(胸の痛み、みぞおちの痛み、帯状疱疹)

原因

肋間神経は胸椎(胸の高さの背骨)から出て左右の肋骨に沿って走る神経で、痛むところはおもに、胸の横や胸の前が多く、背骨に近い部分が痛むことはほとんどありません。また、深呼吸、あくび、咳、会話などが痛みのせいで出来にくくなり、症状の強い場合は激しい痛みとなり睡眠も障害される事もあります。

原因としては不良姿勢や外傷などにより肋間神経が骨・筋肉に圧迫された場合や胸部脊柱管狭窄症などによる胸椎での助間神経の圧迫、ヘルペスウイルスが肋間神経に感染することによる事でも発生します(帯状疱疹)。

肋間神経痛(胸の痛み、みぞおちの痛み、帯状疱疹)
特長と症状

肋間神経痛(何らかの原因によって肋間神経が圧迫された状態になると)
では以下のような症状が起こりえます。

  • 肋骨に沿って痛みが走る。
  • 息を吸うと痛い。
  • しゃべると痛い
  • 突然、胸やみぞおちが痛む。

当院での治療

私の治療経験では、この痛む部位に治療を施しても一時的な鎮痛作用だけで根本的解決には程遠いと思います。治療のポイントはこの痛む部位ではなく、痛みの出ていない肋間神経の始まる部位である胸椎の両脇になります。ここを治療してやることにより胸の横や前の痛みが大分楽になります。治療法としては軽度であればレーザー治療、症状が重いものは鍼灸を用いて治療します。
※特にヘルペスによる肋間神経痛に対してはレーザー治療が特効します。

肋間神経痛の治療の様子

坐骨神経痛(腰、お尻の痛み)

原因
坐骨神経痛(腰、お尻の痛み)

座骨神経痛の原因は骨もしくは筋肉が座骨神経を圧迫したり、締め付ける為に起こります。骨や軟骨の圧迫によるものとしては椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などが挙げられます。また、一番多い原因が緊張した筋肉が坐骨神経を締め付けるというパターンです。筋肉の緊張が原因の坐骨神経痛では、大・中・小殿筋、梨状筋などの筋肉が原因となります。これは骨や腫瘍が原因のものとは違ってレントゲンやMRIで検査してもわかりません。
※梨状筋の緊張により起こるものを「梨状筋症候群」といいます。

●坐骨神経とはどんな神経か?
坐骨神経は腰椎の4番5番の神経、仙骨の1番〜3番の神経が束になった神経で腰〜殿部〜太ももの後ろを通り、名前を変え枝をだしながら下腿や膝、足首から下を支配しています。
坐骨神経について
特長と症状

坐骨神経痛(何らかの原因によって坐骨神経が圧迫された状態になると)では
以下のような症状が起こりえます。

  • 腰・お尻の痛み
  • 太ももの裏や足にかけての痛みや痺れ
  • 特定の運動によって、痺れや痛みが強くなる
  • 痛みや痺れが強く、歩くのがしんどくなる
  • 足に力が入りにくい、脱力感、腰が抜けたような感覚
  • 左右の筋力差

当院での治療

筋肉の緊張による圧迫であれば原因筋に鍼治療をする事により症状は非常に楽になります。また、筋肉のストレッチを指導し坐骨神経痛の再発を予防します。

※「腰椎椎間板ヘルニア・腰部脊柱管狭窄症」が原因による
  座骨神経痛の治療内容はコチラ▼

「ヘルニア・脊柱管狭窄症」について

坐骨神経の治療の様子