脊柱管狭窄症とは?

脊柱管狭窄症について1

「脊柱管」とはわかり易く換言すると、人体の背部には背骨があり、この背骨は頭部~腰部まで1本の管となっており、その管の内部に血管、神経が脳から下位方向へずっと続いています。

脊柱管狭窄症について2

その管のいずれかの部位で、外部から内部へと向かって圧迫が起こると、内部にある神経が圧迫され、血流が悪くなり、痛みやシビレが生じるなどの様々な症状を引き起こすのがこの疾患の特長です。

なぜ、ブロック注射や手術ではなく鍼が良いのか?

なぜ鍼が良いのか

ほとんどの脊柱管狭窄症の原因は硬くなった筋肉にあります。
「筋肉を何とかしても、だめでしょう」
と思われるかもしれませんが、違います。

脊柱管の中に入っている神経は、周辺の筋肉に繋がっています。つまり、筋肉を柔軟にすると、それに連動して、脊柱管の中の神経の血流が良くなるのです。さらに骨格を正常に整えることでも、血流は改善します。

脊柱管狭窄症の方は、痛みやシビレをかばうせいで、無理に力んで、筋肉が硬くなって血流が悪くなり、さらに痛みやしびれが増してしまう。また、筋肉の硬直で慢性腰痛の痛みを併発している、という悪循環に陥っている方が非常に多いです。脊柱管狭窄症の方は、施術の際に体を少し触れるだけで、骨格のゆがみと筋肉の硬さが手に取るようにわかります。

そのため、神経圧迫に対するブロック注射や手術ではなく筋肉に対しての施術が必要ということになります。
当院にご来院される患者さんの中で、ブロック注射をしても一時的なものだったとか、手術をしたけれど変わらなかったという方がいるのはこのためです。つまり、硬くなった筋肉をやわらかくするには、筋肉の緊張を取る効果が非常に高い鍼の施術が良いということが言えるのです。

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脊柱管狭窄症は主に3種類あり、
頚部脊柱管狭窄症、胸部脊柱管狭窄症、腰部脊柱管狭窄症があります。

頚部脊柱管狭窄症(頚椎症、頚椎症性脊髄症、頚椎症性神経根症)

症状

頚部脊柱管狭窄症(頚椎症)の症状や特長は、肩や首の筋肉が緊張し押すと痛みが生じます。
また、首を後ろに倒すと首の後ろから肩、上肢に放散する重だるさ・痛み・シビレが現れます(放散痛)。慢性的な肩こりの原因が頚椎症に由来している場合もあります。
その他に肩腕の痛み、脱力感、疲労感、手指の感覚異常、冷感、こわばりを感じることがあります。

頚部脊柱管狭窄症の症状
原因

頚部脊柱管狭窄症(頚椎症)は、主に頚椎や椎間板の加齢に伴う老化現象であるため、中高年に多く発症する傾向がありますが、不良姿勢が多い若年層にも発症する場合があります。
症状が急激に現れ進行することはありませんが、頚部の痛みが違和感などの症状から始まり、徐々に上肢や下肢に痛みやしびれといった症状が出ることがあります。

頚部脊柱管狭窄症の原因

鍼灸での治療方法

神経根圧迫症状を引き起こしている頚椎付近の筋肉の緊張や血流循環を改善することで、多くの頚部脊柱管狭窄症(頚椎症)に関連する症状を改善することが可能です。指のしびれや痛みに長期間悩まされている方でも約2〜4回の治療で改善した例も多々あります。
また頚部脊柱管狭窄症(頚椎症)に対する鍼灸の効果は国内外の研究でも多くの場合でその有効性が認められております。病院で牽引やその他、機械治療等を長期間行っても改善効果があまり見られないといった方も是非お早めにご相談ください。

頚部脊柱管狭窄症の治療の様子

胸部脊柱管狭窄症

症状

主に上肢には症状は起こらず、背部~胸部に様々な症状を引き起こします。
典型的なものとして「助間神経痛」があります。

「助間神経痛」について

腰部脊柱管狭窄症

症状

腰部脊柱管狭窄症の症状の特長は、神経が圧迫されることで、狭窄のある部分(腰部)に痛みが出現します。また、下肢の痛み・しびれ・重だるさ・筋萎縮等の症状もみられます。痛み、重だるさ、筋肉が張った感じが主に出現する部位として「膝の裏」「ふくらはぎの外側」「太ももの外側」が挙げられます。(狭窄症と気づかれてない方も多く、ここに症状が感じる方はご相談ください)
また、腰部脊柱管狭窄症の代表的な症状として、歩いたり立ち続けたりしていると、下肢に痛みやしびれが出て歩けなくなり、暫く休むと症状が無くなるという特長があります。(間欠性跛行といいます)

腰部脊柱管狭窄症の症状
原因

椎間板ヘルニアや変性すべり症、加齢にともなう椎間板の変形、椎体近辺の靭帯の肥厚によるものが挙げられます。そのため、脊椎の中で最も負担のかかる腰部に多く見られます。

鍼灸での治療方法

狭窄のある神経高位の腰部と、神経の狭窄によって障害されている筋肉の鍼とレーザー治療を行っていきます。狭窄の度合いにもよりますが、狭窄が軽い場合は症状がほとんど無くなり非常に楽になります。間欠性跛行がある方も治療を続けていくと段々歩ける距離が伸びていきます。

※最近では西洋医学の立場からも鍼灸の有効性が研究されています。たとえば東京大学医学部附属病院リハビリテーション部の研究では、痛みやしびれを主症状とする神経根型の腰部脊柱管狭窄症では、鍼灸治療を行うと早期に効果が出やすいことが報告されております。また、明治鍼灸大学の整形外科学教室では間欠性跛行が鍼治療で改善される事が報告されており、当院の治療を受けて、初め全く歩けなかった患者様が治療を重ねるにつれて歩ける距離が大きく伸びていき、感動の声を多数頂いております。

腰部脊柱管狭窄症の治療の様子 間欠性跛行が生じるまでの歩行可能距離の経時的変化グラフ